―ルーカスの家―
[ 笑われている。
震える肩と口元に充てがわれた手>>159>>160>>161で、それだけは理解出来た。どうして笑っているのかは当然分からない。しかし、見えた表情がそれほど嫌味には見えなかったので肩の力が抜けた。
手をすいっと撫でられれば、そこから感じた事のないゾワゾワしたものが背筋まで這ったけれど。
それは、そう。ふと見上げた天井に蜘蛛を見つけた時と同じ感覚。
思わず悲鳴を上げて菓子折りを落としそうになる。相手が受け取ってくれなかったら落としていただろう。]
え、あのチラシ……まだ捨ててなかったの?
[その後の言葉にはキョトンとした顔をしたけれど。
窓際のサボテンに折り紙が寄り添っているのを想像する。満更でもないような顔をして、撫でられた手をさすった。]
(169) 2014/10/03(Fri) 22時頃