[すらりとした清廉な肢体に、不似合いな《Hel》の艶やかな笑み。
銀猫の胸倉を掴むと、接吻と共に彼の好物だった《Hel》の魔力を幾ばか流しこむ]
ん。
前払いだ、対価受け取ったからには働け。未来与えし恩恵の御子《アーシストチャイルド》を産んだ時程に大層な役割じゃねーよ。
未だ喰らえる存在《ソウル》が残っているとしたら、第0区画だ。
楽しむには、力が必要だろー?
嗚呼、第13区画の『雫』には手を出すな、今はアレに用は無い。
[言うや否や、銀猫の返事をまたず、ガルムの背に座ると研究所《ドック》へと降下した]
うん、流石アタシ。大雑把。
セキュリティ関係全然生きてるじゃねーか。
ま、あんな大技でセキュリティ部門ちゃんと狙えとか無理だよな!
[言いながら、警報がけたたましく鳴るにも構わず、身軽にレーザー照射装置や飛んでくる刃物を避けながら第0区画を目指す]
(167) 2010/09/15(Wed) 22時頃