[崩れはじめた朧の面。先端を親指でそっとなぞりそのままくるくると撫でまわし、邪魔なこげ茶を耳へとかけながら反応を伺う。それから再び軽く口に含み、ゆっくりとそれを指先で擦り。主が問う声に、俺はなるべく眉一つ動かさない変わりに笑みを浮かべ口を開く。>>156喋る度に藤之助に、息がふきかかってしまったかもしれないが] 悪くない、ですよヘクター様。 こんなに乱れた藤之助を見るのは、初めてですが。[本心とは真逆の言葉を蝶へ吐き。時折鼻にかかったような息をはきながら、壊れ物を扱うかのようにゆっくりと追いつめていく。]
(164) 2014/09/16(Tue) 00時頃