[いつの間にか、両手で包み込むようにして持っていたペットボトルを握り締めて男は笑う。] ――たとえ話に熱くなり過ぎてしまったよ。こんなに暑いのが良くないね![空気を切り裂くように態とらしく作った調子の良い声は相手にどう思わせただろうか。注意されたところで男は訂正するつもりも無いのだが。] ――君との旅。素敵だとは思う。君の心が変わらなかったのなら、ついていくのも一興だろうね。だからもし、変わらずに思ってくれたのなら…そうだね。
(163) 2014/10/10(Fri) 19時頃