[こんにちは、という声に振り向いてみれば、立っていたのは明らかに年下の女の子だった。こんなに小さな子まで、と千秋は驚く。驚いている間に、瑛美が挨拶を返していた。>>160
続けて問われた言葉に、内心で首を傾げる。この女の子が千秋たちと同じでないとしたら、どういう可能性があるだろうか。さすがに、この子が犯人というのは、無理があるような気がする。]
違うとしたら……保護者がおる、とかですやろか。
[女の子に向き直ると、ピエロの男がやっていたように、できるだけ柔らかい印象となるよう心掛ける。こういうときは確かそう視線の高さを合わせると良いと聞いた覚えがあった。千秋は膝と腰を曲げて、目線を合わせてから、口を開いた。]
こんにちは。僕、千秋っていいます。ちょっと困っとるんやけど……ええと、お父さんかお母さん、一緒におったり、せんかな?
(163) 2015/02/01(Sun) 19時頃