43 朱隠し


【人】 飴師 定吉

まー、もしかしたら人さらいやったんかもしれんけどな。
兄ちゃんも昔は可愛い子どもやったから。

[明るく冗談を言ってみるも、嘘だ!!!とさっきより力強く子ども達に否定され]

あっはっはー。ひどいわみんな!兄ちゃん悲しいわー。…だからな、一人で夜ほっつき歩いとったらあかんねんで?みんな仲良う、一緒におりや?

んで、兄ちゃんの飴買うかー?もちろん、味もええねんで!
ん、猫欲しい?わかった、ちょっと待ち。

[そう言って、飴師は器用に飴の形を整えていく。まだ子どもと言えた年の祭りの日に、“何か”に誘われたのは事実だ。その正体が何だったのかは、未だにわからないけれども]

(162) 2011/02/11(Fri) 16時頃

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