[綺麗な人は声まで綺麗なんだと感心したのも束の間。 やや置いてから、彼女の言葉の意味がやっと脳に行き渡る。 それは誰でも知ってる、ハロウィンの合言葉]あ、ご、ごめんなさい。私…今なにも、手持ちがなくって…。[お菓子を渡そうにも、ハロウィンの事自体忘れていたので手持ちがない。 もっとも、覚えてたとしても持ち歩いてたかは疑問だけれど。 しかし彼女は何でもないように言葉を続ける。 相対する瞳にこめられた期待には、気付けない]…悪戯?[きょとりとして聞き返すとほぼ同時、彼女の指が鳴らされた。 その瞬間、世界が一変した]
(160) 2011/10/19(Wed) 23時頃