人狼議事

295 突然キャラソンを歌い出す村3


【人】 心意六合拳 攻芸

[なにせまだ、バスケの練習は戸高との内緒なのだ。
説明をしてくれる戸高に「そうだったのか」と頷いて、一歩近づき、コートに足を踏み入れる。そこに声援はない。
かわりにあるのは、太陽の眩しさと、潮風。
攻芸は深呼吸した。]


 じゃあ。やろう、先輩!

[攻芸は足元を一度たしかめる。
大丈夫。動く。そうできるように、これまで戸高達に支えてもらいながら頑張ってきたのだ。

攻芸はドリブルをしながら駆けだした。
本調子じゃない脚が、うまく力を入れられずに少しよろつく。手元がうまくボールを操れていない。眼前には戸高。簡単にボールがとられてしまいそうだ。……だからこそ、しなければいけない戦略もあるのだろう。
覚えることはまだ多い。

攻芸は今、この体の不自由さに未来を感じてわくわくしていた。なに、勿論空元気というやつだ。
最初はそれでいい、ということにした。
けれど、遠い遠い限界のなか、努力のたびに少し丁度よくなってもいる。それを身をもって体験している。
全ては攻芸の周りの、戸高をはじめとした、まぶしい人たちのおかげであり――……]

(157) gekonra 2019/05/12(Sun) 05時半頃

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