─街外れの林の中─
[ソフィアの様子を確認する予定を変更し、荷物を小脇に抱えて出来るだけ目立たないようにしながら道を急ぐ。
先にこの荷物の中を改めないといけない。
戦争が始まり、以前よりも衛兵の姿が多くなったような気がする。
彼らの目を盗むように移動しながら、街の中心部から少し外れた林の中へと入っていく]
……、この辺りで…いいか…?
[周囲に人の姿がない事を念入りに確認してから、その場に屈み込んで地面に荷物を置く。
包みを開くと、中から鋭利に研がれた包丁が9本ずらりと並んでいて、思わず気圧され息を呑む]
何、これ…包丁…?
[刃物の扱いにはあまり慣れていない。適当な一本の柄を恐る恐る取り上げ眼の前にかざすと、刃は鏡のように自分の顔を映し出す]
……、うちのキッチンはそんなに広くないんだけど…。
[ぎこちなく笑いながら、気を紛らわせるために軽口を叩く。ここに来るまで衛兵に見つからなくて良かったと思いつつ、手にした凶器を元の位置に戻す。屈んだまま膝を両腕で抱えながら、改めてそれらを眺める]
(156) 2011/11/13(Sun) 00時半頃