― → 朝/屋上 ―[屋上のフェンスに背を預けながら、缶飲料のホットしじみ汁を口にする。その立ち姿からは二日酔いだけでない疲労感がにじみ、目の下には少し隈もできていた。眠そうなハロルリラとヨーランダが寝た後も、バルコニーから消えたイースターを求めてマンションの周囲を探してみたが、未だ見つかってはいない。] ――…僕の時とは、随分と事情が変わってきている じゃないか。[ひとりごちる。この言葉を一番聞かせてやりたい相手と言えば、当時の知り合いであるルイだ。しかし、今朝になってもヨーランダの側に花の香は無かった。>>143] どこ行ったんだよ、まったく……
(155) 2020/01/13(Mon) 12時半頃