く…ッ![アキらと共に向かった先にいた樹木の妖怪は一体。攻撃を仕掛けるには先ず接近しなければならない此方側に対し、樹木子は悠々とそれを迎え撃つ形。二体いる、と思ったのだが、移動したのか、或いは木々の中に潜んでいるのか。それを考える暇を与えぬよう、繰り出される枝の連撃を、一本は地面を蹴って避け、もう一本は木刀でいなす。けれど上手く勢いを殺しきれなくて、びりりと腕が痺れた。]…鳴雷![少女は目を眇めながらも、碧の雷蛇を妖の足元近くに撃ち込む。――その目的は、妖怪の意識を束の間でも逸らす事。]
(154) 2016/05/28(Sat) 00時頃