[一時的に保健室がクラスメートで溢れる様子に瞬いて、ベッドから顔をのぞかせる。これはまた、と思っているところに、女生徒が此方に気付いたようだった。]
「あれ?座敷守くん?」
どうしたの…? 喧嘩、かな…
「決闘があったのよ、屋上で!」
「すごかったわ!夕日で照らされて!」
「「佐倉さんを賭けた決闘よ!」」
[そんな話をまだ残っていた新しいクラスメート(一緒に来ていた去年、保健委員をしていたその人)に聞いた。
佐倉ソフィアを巡っての決闘。その言葉に少し胸の奥にさざ波がたったけれど、黙ったまま。]
「でも、佐倉さん関連で怪我人が増えるとなると、」
「佐倉さんが保健委員になるといいのに。」
[ねー、なんて言い合う姿に、くすりと笑った。始業式から一週間。確かにそろそろ委員会を決める時期か。だから、そうだね、と呟いて。]
(153) 2018/03/29(Thu) 04時頃