ええ、よろしくお願いします。[本屋の主人からの見送りの言葉に、微かに気もそぞろに返し。結局、軍人の彼に謝ることは、できずに本屋を後に。どこか後ろ髪を引かれる思いで、セレストの後をつければ、見えるのは、もう一人の幼馴染の姿。] エリアス……。[散歩に出ているということは、調子が良いのだろうか。頬をゆるく持ち上げるけれど、続く話題にまた眉尻を下げた。] あ、えっと、私はね……四葉のクローバーの。[そのうち話題は、彼の姉が作った栞に移り、答えている間にセレストは仕事に向かって行く。元々、仕事についていくということに、僅かにひっかかりを覚えていたから。]
(153) 2012/03/23(Fri) 22時頃