― → トレイルの家 ―
[着いたのは、ワンダがトレイルの家を去った後くらいか。>>136
家の前で、ポケットの小瓶を取り出して眺める。
もしかしたら、余計なお世話なのかもしれない。先ほどナイフを手に取った時の反応と、苦しい言い訳。>>113
朝、冬将軍について診療所で会話をした時のことを、思い返す。
この香にどれほどの効果があるかは、わからない。
ただ少女ながらに頑張っているマユミの"お願い"と。
例え望んでいたとしても連れて行かせたくない。ここで、連れて行かせてはいけない気がした。
小瓶を握り直し。再び、歩き出す。]
ただいまー戻ったぞー。
[玄関をくぐれば、何やら話し声が聞こえてくる。
抑えられていない高めの少女の声は、耳に届きやすい。マドカとモニカの声だとわかれば、トレイルがいるはずの部屋へと向かった。]
(152) 2013/12/22(Sun) 00時頃