[>>135返答待たずに、校舎へと足を踏み出す。グレッグがついてきてくれているだろうことは、なんとなくだが、確信していた。でなければあれほど面倒見が良い先輩だと、言われなかっただろう。――つまり、人がいいと信じていたから。歩みを続け、校舎近くへと行けば] ……別に、話なんてないス。[ビニル袋を持たない手が、胸ポケットに伸びた。四角い箱を取り出して、蓋を押し上げる。煙草一本取り出して銜えた。] なんか、ありそうだったんで。あいつ。 俺ら男がいるよか、よっぽど―― あの女の人といる方が、素直になれるんじゃねーかと思って。 さーせん。[名前を呼ばない発言でも、通じるだろう。視線を送ることもない。]
(151) 2012/07/21(Sat) 00時頃