[しどろもどろの返答に落ちかけたところで、中途半端に伸ばされて下がっていたフェルゼの腕に手を伸ばした。指先に土がついたままだったことも、今はもう気にも留めていない。 まるで海の月のように柔い、伏した瞼のしたの目をきちんと見据えて、笑う。] いいよ。 あんただけの僕になる。 だからこれからも、僕を見て。望んで。[本当に永遠なんてものがなくて、「ずっと」なんて未来も有り得ないとしても。 そんな理由でこの一瞬を捨てたくはなかったし、「これから」を諦めたくもなかった。]
(147) sakanoka 2018/05/26(Sat) 00時頃