[見つめた煙草は風に乗って灰を次々に作り出す。"主人公"からの誘われた散歩>>141には乗るが、目を静かに伏せて空笑い。次いで友人を見つめると首を小さく横に振り]
俺は筆者なんかじゃない。
お前という主人公の御伽話に出てくる登場人物でしかないんだ。
でもお前が誘うのなら何処へでも。
[何時かメールで書いた言葉。僅かに口角を上げて笑みを作り、すぅっと息を吸い込むと繋がれた一頁に新たな生を吹き込んだ。]
"物語を語る友を狼は筆者だと言いました。
でも友はそれを否定します。
自分はただの登場人物だと。
そこで狼は友を散歩に誘いました。
行き先はまだわかりませんが、それを友は快く受け入れます。
行く先は楽しい場所なのか怖い場所なのかわかりません。
けれど生真面目な彼は友である狼の誘いは無下に断ることが出来ませんでした。
否、気がついたら隣にいる仲になった友人の誘いを断る理由がなかったのです。"
[言葉では表していなかった心情を物語に付け足して。]
(146) 2014/10/10(Fri) 16時頃