――今日・午前頃:自宅→カリュクスさん宅――
[ ――玄関先に閉じてたたんで置いた透明傘をもう一度形を整えつつ、手に取る。端末を開けば、再度メール>>3:340.>>3:341の返信に、短く今から出向く旨を。
はた、とまた新着があったのに>>297.>>298気がつき、配達員の彼女からの通知を開く。画面に映った文面に、また添えられた追伸に吹き出して。それでも一度それを閉じ、また改めて家を出た。
――……
ひら、と本秋前の空気に落ちかかる木の葉を眺めながら。やがて郊外のそこへ辿り着く。梢の辺りから鳥の囀声が聞こえている。地図と見比べては、慣れない足を進めた。
――やがて辿り着けば、軽く礼をしながら扉を押す。文面通り鍵はかかっていなかった。玄関先に黒い傘を見ればそれを取り、こちらも透明傘をそこへ立てかける。辺りへ目をやる事も無く、すぐにその場から踵を返した。
……と、扉を開いて。足下からやがて目線高く、視界のうちに白い細かな羽が舞ったのは気のせいだったろうか。*]
(145) 2014/10/10(Fri) 15時頃