櫻子さんも、お腹のややこも凍えぬよう、
こちらを、お召しいただきたく
[運ばれていく>>30前に、手にした着物を、纏わせる
肉体をそのまま埋葬しないこの村で、死装束など無意味なこと
調理に入れば、すぐにはぎ落されるものではあるけれど
確かに交わした言葉の契>>1:173を、
果たすことくらいは許されるだろう]
冷たいですか
くすぐったかったら、ごめんなさいね
[たった2日前のこと>>1:236>>1:237>>1:242>>1:243
神社への道中に、交わされたやり取りを思い出す
慣れ親しんだ、死の肌触り
たとえ因習に従い転生を果たしたとしても、
自分の知る櫻子はもう、
卵を飲むことも、分らぬことを悩むことも、
残された者の瞼の裏でしか、できぬのだろうと瞑目した*]
(141) 2017/11/28(Tue) 14時頃