[鳴瀬の厳しい顔に、一瞬たじろいだ表情を浮かべた。
くっと、表情を改めるのは浜那須の言葉に。
それでも、珀を運ぶを選択しようとすれば、押し付けられる着替え。思い出すのは、鳴瀬も濡れ鼠だったということ。]
……先生、後で一緒に風呂でも入りましょうか。
それが、交換条件、ということで。
[耀が心配でないという訳ではない。
でも、耀の傍には人があるというから珀を選択した。
けれど、今、珀に2人がついてくれるのならば、耀に向かうのは自然なことの筈。
交換条件といったのは、この場にあろうとしたのは、そして結局鳴瀬の言葉通りに動くのは……。]
珀のこと、お願いします。
[2人に礼をしてから、鳴瀬の脇を通る形で階下に向かおうとする。去り際、ぼそりと鳴瀬だけに聴こえるように囁く言の葉。]
力の問題でなくて、先生、足怪我してますよね。
信用してないわけでなくて、心配なんです。
(139) 2011/05/18(Wed) 10時頃