[ 実のところ、どうしても評判は団員作の脚本の舞台のほうが芳しくない。
元より愛想も無く言葉も浮かばない自分には、責める権利も無ければ代わりにもなることは出来ない。
誰かに頼めたら、そう思考する時浮かぶ顔は一人>>37しかいないが。
プロに対して支払うことになる金額と、感想も貰えていない実際に未熟な自分達を思えば図々しい願いは向けられなかった。
店内では目礼程度で済ましているのは、そうして作家としての隣人を自分なりに敬い仕事を邪魔したくない思いもある。
物語を生む者にとっては、思考すらもその一部だろう。 ]
味覚は普通みたいなので
[ 話題にしたのは、その代わりだったのかもしれない。
そんなことは勿論表には出さず、淡々と答えた。
美味しいものは美味しく感じる。
少ない食事回数で、口に入れるものが美味いに越したことはない。
お陰で乾パンしか食べないようなことにはなってないわけだ。
故に、今度はこちらが相手の言葉に同意を示すことも出来る。
三上のコーヒーと店についての話は、それからもう少し続いた。* ]
(135) 2021/02/17(Wed) 00時頃