[作られた幕は風に乗せて消えていく。もう一度煙草から紫煙を作ると、「そうだなぁ」と呟いて灰皿へと煙草を置いた。] 主人公はお前だな。 物語はお前がうちの店に来た時からにしとこうか。[そこを皮切りに出会いやこの仲に至るまでを御伽噺を語る様に紡いでいく。そして現在の時間軸まで話が来ると話を中断させて] ここからお前はどう物語を繋げていきたい? 俺にどうやってこの物語を紡がれたい?[今度はこちらが友人に問う。そしてボヤく様に灰皿を見つめながら独り言。] 俺は主人公にはなれないんだよ。 [無意識に出た言葉。回答なんて求めてないし、気づいてしまえば何事もなかったかのように吐き出してしまった言葉を灰皿の中で灰と一緒に埋めたかった。**]
(133) 2014/10/10(Fri) 01時半頃