[シャワーを手に取る彼を目の端に収めながらまさにそれを言おうとしたとき、
彼から落とされた爆弾に>>126、え、と少しの間思考が停止した。
その言葉が頭の中に浸透するにつれ、顔がどんどん熱くなる。
いや、落ち着け自分。
彼は一つの提案しただけであって、彼自身が綺麗にするとは一言も言っていない。
雰囲気に飲まれたのか、自分の欲望か。
彼がシャワーを持っているから彼が綺麗にしてくれると早とちりしただけだ。
それを数秒間のうちに考えて、羞恥に赤く染まった顔のまま、殊更平静にみえるようにゆっくりと彼に手を差し出す。]
う、うん。そうだね。
あ、洗いたいから、それ、貸してくれると、うれしい、な?
シメオン、は……身体洗って、湯船に浸かって、いて?
[平静にと思ったけれど、声も手も羞恥から震えていたのは彼にはばれただろうか。]
(133) 2014/10/29(Wed) 22時頃