―リビング/グロリアの死を伝えた後―[事実を伝え、詳細を訊ねられたなら、その者の顔をじっと見据え、淡々と答えただろう。その様子を訝しげに思った者も、中にはいたかもしれない。けれどグロリアとは、死を嘆き悲しむ程の付き合いの長さではない。もう少し時を共有していたなら、そういった存在になっていたかもしれないが。とは言っても、初対面である男に対しても寛容で、本日の饗宴には感謝もしていて。ただただ驚きだけが、男の心を占めていた。もっと親しい仲の灰化を、過去に目の当たりにしていたから。]
(133) 2013/12/06(Fri) 03時頃