《マガタマを喰らう事は、お前が僅か残ると
言った未練を、手放す事になるかもしれないぞ?》
[悪魔の囁き。
人間部分が流れ込んでいると言えど、自分の考えの為には利用しない手はなかった。悪魔とはそういうものだ。
“俺”はしばし沈黙する。これまで人間の頃の名残や愛着だと思っていたものが違ったのだとしたら?
抱く感情は随分薄くなっても、未だに家族だった人間達を思い出すのも、何気なく言われた「行ってらっしゃい」の言葉に嬉しさを覚えたのも>>123
人間を殺したくないと思うのも、“人間として生きている”部分なのだとしたら──。]
…………それでも、必要になれば喰う。
“俺”は暴いた陰謀を止めないといけない。
止めたらミカボシさんが正しくなっちゃうじゃん。
仮に人間の部分が残ってて、それが消えるとしても
本当の悪魔になってでも止めるのが、制裁だ
[結局また却下。
今の“私”の気持ちも恐らく完全に悪魔に染まれば、日和った程度の認識になるのだろう。
やれやれ、と大蛇は息を吐く。
遙が潜め持っている“小瓶”を見つければ、もう一度、大きく息を吐く。>>113*]
(130) 2016/06/25(Sat) 19時半頃