[チャールズと別れた後か。堅い表情で廊下を歩く。
反論はしたものの、彼の揺さぶりは心に突き刺さっていて。
何度も中途で立ち止まり、かぶりを振って歩き出す。
やがてPHSを取り出して、メアリーの番号を指が打つも、途中で止まる。
たとえ、万が一、彼女を止めることができたとしても。
それはこの終わりにならないと、言い聞かせて歯噛みする。苦痛と快楽に慣れた身体が、押し止めた可能性は考えない。
いくらか思考を空回りさせ、ふいに、眼を伏せた後]
……止められないなら、終わらせればいい。早く。
[彼らが満足できる人材を、さっさと送り込んでしまえば、と。
快楽の宴を催すだけならば物理的な限度はあるだろうと、そう楽天的に考えて、別の番号を押す。
五階にふさわしく、情がもはやなく、恥辱に満ちた写真さえ撮られた、イアンの番号を**]
(130) 2011/03/20(Sun) 23時半頃