[いやがおうにも気持ちが昂ぶった。今目にしているのはまぎれもなく『本当』だ。間違いなしの、大スクープ……! 叫び出したい気持ちを抑えて、むしろバレないように息さえこらえて、録音に集中する。耳に飛び込んでくる「魔女」というワードに、いっそう体温が上がる。ますます、オカルトじみてきた](>>54)
[そして「キュウビの怪異」。「頭」……「狐の頭」と強引に結びつけるなら、「九尾の怪異」……? 「首なし騎士」に、封印されている怪異? 使い魔、地縛霊……。ナツミは、あのナツミか? たびたび話には上がってくるが、アイツが何か関係あるのか? は? 使い魔? 魔法少女?](>>77)(>>96)
[『本当』は、オカルトどころかもはや全くのファンタジーじゃないか? まだこの会話は腹話術で、全部騙されていると思う方が簡単だ。今聞いたような言葉を全部真に受ければ……、それはもう]
……アッチ側の世界の話だ。
[当然、ここまで熱中して聞いていれば、周囲への注意なんて怠りまくりである。近づいてきた葛籠つづりの接近に、気づくはずもなかった](>>72)
(129) 2018/09/10(Mon) 22時頃