― 体育館近く ―[伸ばした手は届いて、握りしめれば、微かに傷つく手。もしかすれば、左手ならば、鉱石同士で傷つかないのかもしれない。それとも余程、欠けあうのだろうか。―――……それでも、今、伸ばすのは右手。] ―――……急ぐ、ぜ?[叫ぶ聲は聴こえていた。それに反応する、セシルの強張りもまた、伝わっていた。―――……けれど、引く手の力は緩めない。]
(128) 2010/03/06(Sat) 23時半頃