[深呼吸をして、私は暖炉のソファに再び腰掛けました。
芽瑠さんの口調は、>>104平常通りのようではありましたが、聞いている私には一片が刺さるようで、それがもの悲しく感じられました。]
いいえ。悲鳴は上げるかもしれません。ただ、親しければたとえ凶器を持っていても近づきやすい、ただそれだけの話です。
…そうですね。その意味で言えば、この館で先生に最も自然に近づけるのは、多分私なのでしょう。
ただ、最初に弁護だけさせていただけるなら。
この館に私がいられるのは、あくまで先生のご厚意あっての事なのです。先生が亡くなられた以上、私も…収蔵文書の管理などを改めて狼哭館の相続者に任せていただくとか、そういう事情でもない限り、この館を去らねばならない立場なのですから。
その事だけは、どうかご承知ください。
(128) 2017/12/18(Mon) 21時頃