―商店街→雑貨屋―
[雨の中、傘も持たずに商店街を、しばらく歩いていたが。
水分によりずり下がってくるケープと、額に張り付く前髪。
そして何より、湿気で重たく感じる翼。
その不快感に閉口し、間もなく商店の軒下で足を止める。
カフェで休むことも考えたが、この雨が暗くなるまでに止む保証はない。
俗に『鳥目』などと言う言葉があるが、
自分にも当てはまるのか、それすらもまだわからない。
けれども雨の中、ここに居続けるつもりも毛頭なく。]
傘を―――あ、ついでにペンも。
[書類を書くためのペンが、ちょうどインクが切れていた。と気が付いて、行き先として決めたのは雑貨屋。
滅多に足を運ばない場所だけれどここならば傘とペン、両方共が揃うと思い立ち。
雨を避けるように軒先を選んで歩く。
先ほど、ポケットの中で端末が震えた>>91ことには、気が付いていたけれど。
濡れない場所で確認しようと心に決めて。]
(128) 2014/10/05(Sun) 18時半頃