[>>115魔法を解除して人間となった彼の姿を見れば、よいしょと掛け声をあげて立ち上がり。
にこやかな笑顔を浮かべて彼の近くまで歩み寄っていった。]
久しぶりー。
ヴェラさんは元気だった?
ふやけてないしー。まだ境界の中に入ってそんな経ってないでしょ。
―……。
[見てきた、と言われれば、自分も緩んだ表情を引き締める。]
…そっか。
悪い事したよなー。
俺を送らなければ、ああはならなかったかもしれないのにさ。
[御者とは、此処に送って貰うだけの関係だった。
だから例え間に合ったとしても『生贄』にするのは感情が邪魔をしていただろう。
『生贄』にすれば、魂が自分の右手に宿る事になる。
魔法使いではない只の御者が果たしてそれを望むかどうかと言えば…。
だから、ジョークだと理解しつつも、忙しかったんだって、と軽く肩を竦めてみせる。]
(126) 2013/06/11(Tue) 22時頃