― 後日 ―
[終わりを伝えて間もなく、村の方から橋の修復を急ぐ旨の返信が帰って来た。
こちらからも、動ける使用人は総動員して、道を繋げることに力を尽くす。
そうして、橋が修復された時、どこかで、何かが砕ける様な音を聞いた気がした。
条件が崩れた事で『場』が崩壊したのだと、感覚がそれを理解して。
本格的に忙しくなるのはこれからだ、と気合を入れ直す。
最初の厄介事は、『場』の成立をどうやってか察知してやって来た中央教会のある一派の布教部門だった]
ですから、何度も申し上げておりますように。
今回の騒動は、もう集束しております。
教会の御威光は別の機会に別の場所でお披露目ください。
父上を英霊のように祀る必要はありません……本人も、それは望んではいないでしょう。
この地ではこれまで通り、春の花祭りで慰霊を行ってまいります。
[だからてめぇらは介入するな、と言いたいのをこらえて、丁寧な態度で撥ねつける。
結局は、余りにしつこいようなら、大司教に苦情を届けねばならない、と奥の手を切り出して追い返した]
全く、信仰信仰言う割に、揃いもそろって俗物なんですから……。
(125) tasuku 2025/02/27(Thu) 00時頃