[それは不思議な時計。針が正しく動くことはない。]
これは…?
[顔を上げると、姿は先程の少年ではなく、青年。
彼の意思に繋がっていた以上、驚くことは無く。
しかし、続く難しい話を聞くと、少しばかり頭を傾げた。]
えっと…未来が無い世界?それは夢や希望を失われてしまった世界って事?
でも、君は、未来の世界から来た人だから、存在してはいけない…ってこと?
矛盾《タイム・パラドックス》……?
君の死は決まってしまっていて、未来を無くしてしまう物も君が持っている?
[難しい話に頭は完全についていけなくなっていたが、
はっきりしたことが一つ。]
この時計は、世界を崩壊することもできれば、世界を完全なものにすることもできる。
そして、本来の姿に戻すこともできる…ってこと?
[どうするべきか分からなかったが、それを差し出したまま彼は止まってしまう。]
(125) 2010/09/19(Sun) 21時頃