( …… 「外」でも、 きみたちがいきていく術はあるだろうよ なんて、口にしたところで、 どうする)[それは屹度気休め以下の酷い言葉にしかなるまい。 そう思ったから、それ以上は応えることができない。] 君は、……「外」がこわいのか? どうしてそんな顔をしているのかな……。[潤む瞳を見かねて そっと、その目元を袖の先で拭おうとしながら 小さな穏やかな声で問いかけた。「泣かないで」と云うことはできなかった。 涙を止められるほどの理由をもたぬゆえ。 ただ、悲しむならそれに静かに寄り添うくらいしか、*]
(124) 2015/07/11(Sat) 00時半頃