「ひーなーこー」[そんな呼び声が聞こえたから、そちらをはたと見る。 トレイルさんの姿がそこにあった。] トレイルさん。 ……あっ、ありがとうございます! うん……。無事そうでよかった。[そうだ、ナナちゃんの様子を見に行ってくれていたんだ。 そう思いだして、感謝の言葉を叫び返すと、 そちらにも、ぺこりと会釈した。 ずる、と足を引きずりながら歩いていく彼を 微笑みながら、複雑な気持ちで見送る。]
(121) 2015/06/08(Mon) 00時頃