――弦月の宿・ポニーの部屋――
[己の行動を軽く叱咤され、もう元気です、と返そうとしたところでポニーの顔が近づいてきた>>105]
(みゃああああっ!!??)
[悪党に攫われたり高熱を出していた時とは違う。これでも男だ。恥ずかしい。
勉強ばかりしていたので歳の近い友人はいなかったため、家族以外の女性なんて家政婦のおばさんしか知らない。
あまり甘やかされたことのない少年には、これだけのことでも大変刺激が強かった。もしかすると少し、額の熱が上がっていたかもしれない]
(女性がそんなミダラな真似をしてはいけません…!!)
[という注意が口をつく前に、ポニーは水を貰いに出てしまった。
ベッドの端に正座し、緊張を解そうと部屋を見渡す。すると彼女の物であろう鞄が目に入った。ちらりと覗く衣服に慌てて目を逸らす]
(こういうのは、見てはいけないんだ!)
[覗いていたのはただの服なのだが。それ以降は銅像のように身じろぎ一つせずポニーの帰りを待った]
(121) 2013/08/27(Tue) 20時頃