― 刻戻り昨夜 ― 少し待て、と言われた>>106のに頷いてから数刻。 軍服に身を包んだテオドールを部屋へと招いたなら、 とりあえず紅茶は要るか、茶葉の入った瓶を手に首を傾ぐ。 そうして炻器のカップ――所謂、湯呑み――に紅茶か真水かを注いで出した後。 指で一度円を描いてから、 開いた右の掌に、 同じく開いた左手、相手に甲を見せるように重ねる。 それで意図が伝わるだろうとは、キリシマ自身も思ってはいない。 続いて紙を取り出せば、ペンを走らせる。
(119) 2011/03/25(Fri) 20時頃