[一瞬、ヤニクの目もとに光るもの見えた>>112気がする。
お国柄なのか、それとの彼の性格なのか。
まっすぐに感じていた10年前の彼の姿と、今のヤニクすっと重なってきて……。
もしかしたら、たった今この時が、この会に来て、一番過去との壁が薄まってしまった瞬間だったのかもしれない]
うん。おかえ……って、ちょっとぉ!
[もう一度驚くまで、そんなにタイムラグはなかった。
ひいき目に見ても肥満気味な体が、ぎゅっとヤニクに押しつぶされる。
ただ、がっしりと掴んでくる姿を見ていると、無暗に引き剥がす気にもなれなくて]
あ、えと……。あ、うん……。
よしよしっと。私も、嬉しい。
でもちょっときつすぎるよ。これじゃ、私、ハムみたいじゃない?
いったん離そ。
その……後ろめたいことなくても、みんな見てるし。
そこの店員さんにまで、ガン見されてるし。
(116) 2011/08/26(Fri) 21時頃