[色を持たない私を光>>110だなんて、本当におかしな人。そして、愛しい人]
大切にして。
私、あなたに大切にされたいの。
約束するわ。
ずっと、側にいる。
[約束する、と。口にした時に。
私は、この台詞を口にするのが初めてではない、と思った。
前も、約束という言葉は、私を落ち着かなくさせたけれど>>10、今はあの時の比ではなくて。
約束をした? ……忘れてしまったのは、私の方?
そんな思考は、頬を撫でられて、耳元に落とされたキスに霧散する。
かあっと顔が熱くなったけれど、きっと夜が隠してくれた。
おずおずと目を合わせれば、そのまま自然に引かれ合って。
どうして口づけをする時、人は目を閉じるのかしらと、不思議に思っていたのだけれど。今はなんだか、わかる気がする。
目を閉じれば、それ以外の感覚が研ぎ澄まされるから。
それはきっと、あなたの音を、あなたの体温を、あなたの匂いを、あなたの味を、もっともっと感じたいから]
(114) takicchi 2015/07/20(Mon) 23時頃