[>>91廊下を歩く時にフランシスカに腕を貸した。その行為はやけに緊張感を生むもので、内心でそれに驚きながら彼女の歩幅に合わせてゆっくりと個室に向かう]
はい、僕で良ければ傍にいますので。どうか、眠る時くらいはゆっくりと何も考えないでいてください。
[寝台に横になるフランシスカに眠るまで傍にいてくれるかと問われれば、静かに微笑んで頷き。
すぐに眠りに落ちた寝顔を確認すれば、わずかに口許が綻んだ。
頭痛が少しでも良くなりますようにと、そんな願いを込めて片手がフランシスカの額に触れそうになり──……]
おやすみ、フランシスカ。
[その手を慌てて引かせて、苦笑しながらフランシスカの部屋を出た。
ベッドに眠る女に触れる。リアルでの自分が重なる行為に、意味合いは違うのにフランシスカに触れるのにはひどい躊躇いが生まれた。
それが手を引かせて、彼女の部屋を出た理由。*]
(113) 2014/06/04(Wed) 17時頃