[響く甘い声を遮らぬよう、けれど滑る感触を金色の蝶の内側へと塗り込めるべく、指は水音をかき混ぜることを止めず。>>107一匹の蝶にのみ向ける貌に、何も言うことなく益々笑みを深くする。重ねる言葉は、花の根をじくりと抉っても。>>108欲に綻ぶ美しい金色の花に比べ、唯咲けといわれて咲く花に、色気が無いと感じるのも当然だろうと。ふるり、唇が震えたのは刹那。]
(112) 2014/09/21(Sun) 00時頃