[飯でも食った後に店にでも寄るかとうなづきつつ、自称一番弟子を連れて外へ出た。
灰色の空は、僅かな日の光。雪交じりの風は多少ゆるんではいるが、それでも冷たい。
久しぶりに友人と言葉を交わすらしいシミーシカを見守りつ、素直な挨拶に目を細める。
危なっかしく去っていく姿が急に雪の中に沈むのが見えて、思わず苦笑い。]
[他愛のない世間話と共に店へと向かう途中、シミーシカの問いに思わず噴いた。]
まぁ、帰ってきたっちゃ、帰ってきたんだがな。
[流石にあの肉包子が嫁は無いだろう…と、同行者の風貌を思い起こしてちょっとうんざりした顔。
そこで行きあった洗濯屋さんに、いつものように挨拶をした。]
あぁ、出来てましたか。ここんとこ冷えるし、大変だったんじゃ?
シミ、とれました?
[別にかさばる荷物でもないし、と洗濯物を受け取り、流れるようにシミーシカへ手渡す。
そりゃそうだ、飯をおごってやるつもりだし、そのくらいは働いてもらわねば。]
(109) 2015/05/25(Mon) 01時頃