[手を引かれ走りだす。頬に当たる風が気持ちいい。少し走ると、たどり着いたのは教会だった。その意味はわかっている。そこまで馬鹿ではない。村長が何かを行っていたが、それどころではなかった。呼吸を整える。目に入ってくるのはベネットの顔]
…え?
[まるで世間話をするみたいにベネットの口からでた言葉に頭はついていけてなかった。唐突なその言葉に、一瞬聞き間違何じゃないかと思ったりもする。しかし、彼は次はっきりと告げた。自分のこと好きだと。ダメなとこ、と言われ、思わず何かいいそうになるが、次に可愛いと言われてしまいもう何も言えなくなってしまう]
[彼の言葉が、微笑みが、胸に染みこんでいく。一挙手に、一言一言に、目が、耳が、心が、それを求めて釘付けになる]
[胸から溢れる熱い感情。最後に困った顔で呟く彼。彼らしいというかなんというか。そんな彼を見て嬉しくなって、優しい気持ちになって、そこで溢れた感情の正体がわかった]
…はい、その前に一つ聞いてもらえますか?
[自分は彼が好きなのだ]
…わたし、あなたのことが好きになっちゃいました
[ベネットに全力で抱きついた]
(106) 2013/07/01(Mon) 00時頃