[傍から伸ばされたリーの腕>>93に、荒げられた彼の語気も相まって、僅かに肩を揺らした。
武器目的ではなかったとはいえ、彼より先に得物を探ったのは自分だろうに。]
り、…リーさん。
…大丈夫――なんです、か。
[それが自身へ振り下ろされる事などないだろうに、思考の内で繰り返される"処理"なんて言葉>>#4を思い出して身構えては。
意識して、それを解くように努める。
――彼がやってくれるなら。
それは余りに狡い思考だとは知りつつ、止める言葉などある筈がない。
インターホンへ近付く背中>>97に、期待と不安を籠めた視線を向けて。
小さく繰り返された呟きの内容は聞こえども――それがどこか恐ろしく思えたなら、咄嗟に声を上げた。]
――ぼくも、
[行きます、と。
もう一言だけ続けるだけ、で、済んだろうに。
震えた声は、終ぞ掛けられないまま。]
(100) 2015/08/26(Wed) 00時頃