― 広場手前 ―――シ……――ネェ…!(しまった…逃げられそうにないわね)[狐のお化けが尻尾の先を動かすと同時に、鬼火がこちらに飛んでくる。 逃げようとするが、左手に掠り。 熱さと怖さに表情を歪ませた。 避けた鬼火は外灯に当たり、ガラスが大きな音をさせて辺りに飛び散る] オ―― …ガ――シ…(お人形さん、お願い…私を守って!)[その声に応えるように、人形が剣を構える。 ビスクドールとも思えぬ柔軟なフットワークで、狐に一突きをくれてやると、狐は悲鳴のような鳴き声を上げる]…ヨ――…コ――…… セ――…!(よかった…! この調子でいけば、倒せるかも…!)
(99) 2011/10/21(Fri) 22時半頃