新しい友達と別れた後、級友へとメールを送り、僕は携帯をポケットにしまいながらこのあとどうしようかと考えあぐねました。ただ帰るのではつまらない、そうつまらない。だって、家に帰っても僕を待ってくれているのは一面の青なのだから。
僕はため息をつきました。
昼になり増える喧騒が、ひどく僕を孤立させにきているようで、居心地が悪い。どこか店に入ろうかと考えた末、碧を彩る花を飾ろうと思い立ち、街の花屋を目指す道中、わずかに慌ただしく、いや苛立っているように本屋から出て来た男>>34に肩を揺らしました。
もう一歩歩いていたら、ぶつかっていたかもしれない。
打つ胸を押さえ、僕は男を呆然と見つめました。身なりを伺うに、この店の店員さんだろうか?ぼやける視界は大まかな特徴しか掴んではくれないけれど、目を細め、もしかしたら睨みつけているようにさえ見えるかもしれないそれで、僕は彼を見ていました。
もしこのまま気付かれないのなら、そのまま何事もなく追い越すか、もしくは去る背中を横目に再度歩みを進めたことだろう。**
(99) 2014/10/01(Wed) 16時頃