……あー。
[浮かれた気持ちに冷水を浴びせられた気分になった。
考えてみれば当然だ。途中何回かの異常はあれど、レティーシャとして何時も通りのバトルを繰り広げ、きっとどうにかなるという根拠の無い信頼を裏切られなかった自分と違って。
彼は、何者かに完全に乗っ取られていた。]
……怖いの、思い出したくないの、当たり前やん……。
[ぽちり。アドレス帳を設定。着ボイスを削除して、レベルアップ音に切り替えた。
最初の彼は、こんなマクロが似合わない、優しい人だったと思ったから。]
『ごめん。最後の戦いのこと聞いたのは、思い出させようとかじゃなくて、別のドナルドじゃないか知りたかったの。
待てるから、また、なにかで遊んでくれたら嬉しい。
ゲーセンのときと、ヤニクから逃げるとき、助けてくれて嬉しかったよ。』
[言葉を選んで、選んで。また30分くらいかかって、どうにか送信した。]
(98) HISANO 2011/02/27(Sun) 22時半頃