[ 強く地を蹴り、>>77血生臭い風を身にまとって 縄を引き>>78向かってくるラルフを引き寄せて 千切れかけた右腕など物ともしない。 その姿はまさしく、強く、しなやかな「英雄」だった。 口元で銀色が煌めく。ラルフの握った鏢は、アルヤスの首を僅か皮一枚掠めた程度に留まっただろう。 まるで消える己を留めようとするかのように奴が腕を握ってくるのを感じては”道具”の目が、一瞬星の輝きを取り戻し]
(98) 2015/06/25(Thu) 00時半頃