……そう。
…………、………効率プレイ、……舐めプ、……、
―――ゆるせない。
[周回プレイでの効率戦闘ならまだしも、これじゃあ攻略本片手に何も悩むこともなくエンディングを見ようとするエセゲーマーと大差無い。
ゲームは馬鹿みたいに時間と労力、それから知恵を絞ってクリアするから楽しいのに。
それを分かっていない、とノイズを静かに見やれば――、兄の攻撃がするりと躱されているのが目に入り。]
…………にい!
[珍しく高い声を上げるとゲーム機を握り締めたまま兄の方へ駆け寄ろうとして。静止。
ぽたり、ぽたりと地面を赤く染める鮮血に足が竦んだのか。否、そういうわけではなく。
兄の怪我の具合を見なければ、そう思えばそう思うほどに身体が、思考が、何かに縛り付けられたように重く伸し掛かるようで。
未だ兄の異変に気づくことも出来ず、僅かに俯きながらも。]
(96) 2015/03/19(Thu) 19時半頃