[とりあえず、苦笑いにも似た笑みを浮かべた。
こんな時、あの子ならもっとちゃんと出来るのかもしれない。従兄弟の少女を思い浮かべた。
「好きな人がいる」という、ありふれた断りの言葉は存外ダメージが大きかった。泣き出すのは堪えて、応援してるとだけを返した気がする。]
屋根? こんな雪の日に?
[目をまん丸くして、雪の日まで屋根の上にのぼったらしい彼にまた驚く。]
……でも見た目すっごい痛々しいよー、アタシ最初吃驚したもん。
腕も折れたんだ……家事とか大変そう。
んー、うん。気を付ける。でもヒューさんにもそっくりそのまま返しとくよ、その言葉。
頭とか打ったら洒落にならないんだからね?
[髪をくしゃりと撫でられる。一瞬肩が強張ったものの、嫌がることなく受け入れた。…最後に誰かに撫でて貰ったのは、一体何年前だろうなんて考えて。]
(96) 2013/12/15(Sun) 22時頃